皆さんは「虫の知らせ」を信じますか?
様々な理由で人が亡くなる直前や直後、本来ならそこにいないはずの故人が家族の元に帰ってくる。
あるいは、故人の姿は見れないものの、何かしらの音や現象で伝えてくる。
今回はそんな「虫の知らせ」に関して「音」の現象で現れた「実話怪談・怖い話」をお届けします。
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事故で亡くなった祖母からの虫の知らせ
今から40年前位の話です。
私の祖母は、山梨県の田舎で1人暮しをしておりました。
田舎の古い民家と言うこともあり、風呂場が無かったので、祖母は家から歩いて10分の距離にある銭湯に毎晩通っていました。
銭湯からの帰り道、歩道の無い国道を歩いて家に帰る途中だと聞いています。
祖母は車に轢き逃げされ、ほぼ即死の状態で倒れ、その後近くを通った住民に偶然発見されました。
事故から3時間後に警察から電話があり、祖母が事故にあった旨を私たち家族が知ることになります。
不思議だったのは、警察からの電話で祖母の事故を知る3時間前の事です。
私は妹、母といっしょに、コタツでテレビを見ていました。
その時、2階から大きな物音がしたのです。
物音は明らかに重たい物が落ちたような、大きい音でみんなでびっくりすると同時に、もしかして泥棒か?と、思いました。
家族の中で男は私だけで、恐る恐る階段を上がって様子を見に行くことになりました。
何かあったら、私が大声を出すから、その時は母にすぐ110番をお願いする流れに・・・。
物音がしたであろう部屋のドアを開けると、特に変わったとこはなく、窓も鍵がかかっている状態。
2階すべての部屋、ベランダも確かめましたが、異常はありません。
念のために家の周りも見回りましたが、特に変わったとこはありませんでした。
その後も変わったことは無かったので、私は自室のベットで横なり寝る準備をしている時に、電話が鳴りました。
そうです、2階で突然鳴った大きな音から3時間後・・・祖母の事故を知らせる警察からの電話です。
私は年1回の夏休みに母と妹と共に祖母が住む山梨県の田舎に遊びに行くのを楽しみにしていました。
夏休みの季節だけしか遊びに行けませんでしたが、いつもでも可愛がってくれる祖母でした。
私には霊感や心霊体験等の経験は1度もありません。
それでも、あの時に聞いた大きな音は、祖母がお別れを知らせに来たのではないか・・・そう、信じて疑いません。
実話怪談を読んだ感想
「虫の知らせ」は人が亡くなる直前や直後、故人となる方が想い出の強い方に、別れの知らせを告げに来る怪談です。
別れの知らせ方は様々で、実際に故人の姿で帰ってきたり、電話越しにお別れを言ったり、固定のパターンはありません。
今回の怪談に関しては「大きな物が落ちる様な音」で、祖母が家族に事故による別れを伝えに来たと思われます。
同時に祖母が事故から発見されるまで、3時間程掛かっています。
そのため、祖母が体を見つけて欲しいという思いもあり「事故を知らせるために、大きな音で伝えた」という考えもできる実話怪談ではないでしょうか。