【実話怪談】実家の田舎道で見つけた森の奥に続く小道にて

田舎の森には隠された秘密が眠っている!

人が少なく手付かずの山林が残る田舎には、隠された場所や伝承・怪異が多く残る地域も存在します。

日常生活では出会うことがなくても、知らぬ間に怪異への扉を潜っている可能性もあるでしょう。

今回はそんな、田舎の森に隠された秘密に触れる「実話怪談・怖い話」をお届けします。

実家の田舎道で見つけた森の奥に続く小道にて

私が小学生の頃の話です。

毎年夏休みになると、親の実家がある長野県の田舎に預けられていました。

親の実家である長野県の田舎は、結構な山奥でした。

私はまだ小学生で子供だったこともあり、天気の良い日は森を探検したり、小山を登ってみたりと子供らしい夏休みを過ごしていました。

家の周囲で遊ぶのも飽きてきた頃でした、普段から遊んでいる場所から少し離れたところで、森に続く小道を見つけました。

このあたりは何度も通り過ぎた道でしたが、森に続く小道には気がつきませんでした。

その小道を見てみると、細長い道がカーブを描きならも森の奥へと続いているのです。

森で冒険をして遊んでいたこともあり、好奇心に任せて奥に続く小道を辿りました。

カーブを描く小道を進むと、鳥居に突き当たり、どうやら小道は神社の入口に続いているのだと分かりました。

鳥居をくぐり、神社の敷地に向かい進んでみると、周囲には誰もいなかったのですが、「ワンカップ大関」みたいなお酒が転がっています。

お酒は中身がまだ残っており、さっきまで誰かがここで酒盛りをしていたかのような、置かれ方をしています。

転がったお酒の瓶から、神様が祀ってあるだろう社の方角を見ようとした時です。

社の方角から、太陽よりも眩しい強い光が差してきます、私は意識と共に身体のバランス感覚が無くなっていくのを感じました。

眩しい光が差す方向をまともに見ることはできず、身体が少しづつ辿ってきた小道に戻ろうとするのです。

ある程度小道まで戻ったところで、意識が急に戻ったのに気がつき、いちもくさんに小道を駆けて帰路に着きました。

無事帰路に着いた後は特に何もなく、ただ不思議な経験の思い出だけが残りました。

数日後、少し恐怖感はあったものの小学生で好奇心が勝った私は再び神社に向かうために、森の奥に続く小道に向かうことにしました。

小道は親の実家から、そう遠くない場所で見つけたので同じ場所に行くのは簡単でした。

ですが、先日小道を見つけた周囲をいくら探しても、それらしき道が見つからないのです。

数日の間に工事などの人の手が加わる様な出来ことは無かったはず、森の奥へ続く小道は結局見つかりませんでした。

翌年の夏休みにも小道を探して周囲を探検したのを覚えていますが、その時も小道を見つけることをできず、それ以降は神社のことも小道もことも調べることはありませんでした。

大人になった今でも年に1回は親の実家を訪れることがありますが、そのような不思議な事があったことを思い出すだけで、子供時代のように神社に繋がる小道を探す気にはなれません。

これが、子供の頃に田舎で体験した不思議な話です。

実話怪談を読んだ感想

体験者が小学生の夏休みに、実家の近くの森で小道を見つけるところから怪異が始まります。

森の奥へ続く小道を抜けて辿り着いたのは「神社」。

そこで、さっきまで誰かが酒盛りをしていたかのような痕跡を見つけます。

不思議に思いならも神社に歩みを進めようとすると、拒否されるかのように謎の光で押し戻されます。

後日、再度森の奥に続く小道を探そうとしても見つからない・・・。

まるで、森に隠された特別な場所に迷い込んだような体験談です。

本来なら人間が立ち入ることができない場所に入り込んだ為、神社から追い出されたのは想像できます。

ですが、神社で酒盛りをしていたのは何者だったのか、田舎の森には秘密が隠されています。

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